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モリンガに豊富な栄養素が含まれていることはお伝えしてきた通りですが、健康食品の売り場などに伺うと、モリンガだけでなく、色々な種類の緑色のパウダーが並んでいます。
それぞれ栄養特性や特徴が異なるため、どんな人にどんなものが向いているのか?研究所メンバーでちょっとした議論が巻き起こりました。
そこで今回は、実際にモリンガと同じようにパウダーとして取り入れられることの多い「ケール」「明日葉」「大麦若葉」「抹茶」をピックアップし、管理栄養士・岩根沙恵子さん(以下、岩根さん)に徹底比較していただきました。
名付けて「VSモリンガ」。さあ、対決のはじまりです!(研究員MIKI)

栄養密度が高い植物で、海外では「ミラクルツリー(奇跡の木)」と呼ばれることもあるモリンガ。近年、スーパーフードとしても知られるようになりましたが、まずはその特性をおさらいしておきましょう。
今回は管理栄養士の視点から「栄養価」「特徴成分」「向いている人」などを、論文や食品成分データなどを元に比較していきます。
●栄養価
モリンガの葉は、アミノ酸を含むたんぱく質、カルシウム、鉄、カリウム、βカロテンが含まれ、特に植物素材としてはたんぱく質量が比較的多いのが特徴です。
海外の研究レビューでは 『nutrient-dense food (栄養密度の高い食品)』 として紹介されることもあります。
●特徴成分
ポリフェノール・フラボノイド・イソチオシアネート類などが研究されています。
●向いている人
・少量で栄養を補いたい人
・効率よく栄養を取り入れたい人
・ミネラルを意識したい人
・タンパク質を取り入れたい人
・カフェインを控えたい人
さあ、このデータを踏まえて早速比較をスタートしてみましょう。

青汁の原料にも使用されることの多いケール。キャベツやブロッコリーの原種にあたるアブラナ科の葉野菜で「野菜の王様」と呼ばれることもあり、スーパーフードとしても知られています。
●ケールの栄養価
日本食品標準成分表では、ケールにはビタミンCやβカロテン、ビタミンK、葉酸などが比較的多く含まれているとされています。
ということで、ビタミン類を意識するならケール、幅広い栄養素を取り入れたい場合はモリンガ、という見方もできます。
●ケールの特徴成分
ケールには、ルテイン、ゼアキサンチン、グルコシノレートなどのアブラナ科野菜特有の成分が含まれます。
どちらも抗酸化成分を含んでいますが、それぞれ含有成分の特徴は異なっています。
●結論
ビタミンCやカロテノイドならばケール
ミネラルや栄養バランスならばモリンガ
●ケールに向いている人
・野菜不足が気になる人
・ビタミンCを意識したい人
・緑黄色野菜を取り入れたい人
<ケールVSモリンガ 総評by岩根さん>
ケールはビタミン類やカロテノイドに強みを持つ緑黄色野菜、一方のモリンガはたんぱく質やミネラルも含め、幅広い栄養素を含むという特徴があります。
どちらが優れているか、というよりも、目的に合わせて選ぶことが大切ですね。

こちらも青汁の素材としても人気の明日葉。「今日摘んでも明日には芽がでる」と言われるほど生命力の強い植物で、セリ科の多年草です。
モリンガとの対決という意味で、どちらも栄養価の高さが魅力ですが、特徴が異なるので比較してみましょう。
●明日葉の栄養価
明日葉には、 食物繊維・β カロテン・カリウム・カルシウムなどが含まれ、栄養価の高い素材としてしられています。モリンガは植物素材としてはたんぱく質量が比較的多く、この点が明日葉との違いの一つです。
●特徴成分
明日葉の特徴成分の一つがポリフェノールの一種として分類されるカルコン類で、特に、 キサントアンゲロールなどのカルコン成分について研究されています。
●結論
特徴成分に着目するならば明日葉
総合栄養バランスならばモリンガ
●明日葉に向いている人
・青汁素材を取り入れたい
・独自成分に興味がある
・食物繊維も意識したい
<明日葉VSモリンガ 総評by岩根さん>
明日葉はカルコンという特徴成分を含む点が魅力です。一方モリンガは、 たんぱく質やミネラルも含めた幅広い栄養素の特徴があります。どちらも栄養価の高い植物ですが、 強みは異なります。

青汁と聞いて、 最もイメージされやすい素材の一つが大麦若葉で、イネ科植物である大麦が穂をつける前に収穫する若い葉のこと。クセが少なくて飲みやすいため、素材として活用しやすいのも特徴です。
●栄養価
大麦若葉には、 食物繊維・クロロフィル・カリウムなどが含まれています。
青汁原料として広く使われており、 比較的クセが少ないこともよく知られています。
●特徴成分
大麦若葉では、 クロロフィルや抗酸化に関連する成分などが多く研究されています。
●結論
飲みやすさや青汁らしさならば大麦若葉
幅広い栄養素を含む点ならはモリンガ
●大麦若葉に向いている人
・青汁初心者
・飲みやすさを重視したい
・毎日続けたい
<大麦若葉VSモリンガ 総評by岩根さん>
大麦若葉は、 飲みやすく続けやすい青汁素材であり、一方モリンガは、 たんぱく質やミネラルも含む栄養密度の高さが特徴の一つです。飲みやすさを重視するか、栄養密度を重視するか、その目的に合わせた選択が大切です。

抹茶とはツバキ科の常緑樹「チャノキ」の葉を粉末にしたもので、近年、“茶葉まるごと摂取できる粉末茶”として注目され、いまでは世界的なブームにもなっています。
●抹茶の栄養価
抹茶は茶葉を丸ごと粉末摂取するため、 食物繊維やβ カロテン、 ビタミンK なども含んでいるのが特徴で、ミネラルや幅広い栄養素ならばモリンガ、茶葉由来成分やポリフェノールを意識するなら抹茶といった感じでしょうか。
●抹茶の特徴成分
抹茶の特徴成分の一つがカテキンです。EGCG (エピガロカテキンガレート)などのポリフェノール類を含み、さらには、 テアニン・クロロフィルなども含まれており、 お茶特有の成分が特徴です。
●結論
抗酸化成分なら抹茶
幅広い栄養素を含む点ではモリンガ
●抹茶に向いている人
・お茶習慣がある
・カテキンを取り入れたい
・抗酸化成分を意識したい
<抹茶葉VSモリンガ 総評by岩根さん>
抹茶は、 カテキンやテアニンなど“お茶特有の成分” に強みがあります。一方モリンガは、 たんぱく質やミネラルも含めた幅広い栄養素を含む特徴があり、両者とも人気が出る理由がわかりますね。

*食品ごとに摂取量や加工状態が異なるため、 単純な100g 比較だけでは実際の摂取量と差が出る場合があります。
*栄養成分は栽培条件、加工方法、製品によって差が生じる場合があります。
*本記事では、 食品成分データや研究報告をもとに、 管理栄養士視点で比較しています。
【プロフィール】
管理栄養士 岩根 沙恵子(いわね・さえこ)
管理栄養士としての専門知識に加え、インフルエンサーとしての発信力、マーケティング視点を掛け合わせた提案を強みとする。SNS の総フォロワー約7万人。
元養護教諭としての経験から、健康・美容・ライフスタイルを“わかりやすく伝える力”にも定評があり、企業のPR、商品開発、栄養監修、SNS施策まで一貫してサポート。人だけでなく犬の管理栄養士資格も保有し、ペット領域にも対応可能。“日常に取り入れやすい健康と美容”をテーマに、リアルな体験に基づいた発信を行っている。